なぜ手拍子する?ラデツキー行進曲の誕生秘話とウィーンフィルの真実

なぜ手拍子する?ラデツキー行進曲の誕生秘話とウィーンフィルの真実

なぜ手拍子する?ラデツキー行進曲の誕生秘話とウィーンフィルの真実について詳しく解説いたします。最新の情報をチェックしてください。

毎年異なる指揮者がタクトを執るニューイヤーコンサートにおいて、演奏の解釈は指揮者ごとに全く異なります。ラデツキー行進曲オーケストラ名盤として語り継がれる歴史的名演には、以下のような指揮者たちの名盤が存在します。

奇跡の指揮者と呼ばれたカルロス・クライバー(1989年・1992年盤)は、エレガント極まるタクトさばきで客席を巧みに操り、伝説的な手拍子の名場面を生み出しました。また、帝王ヘルベルト・フォン・カラヤン(1987年盤)の威厳に満ちた統率力、名匠リッカルド・ムーティによるイタリア仕込みの劇的なリズム感も外せません。

なお、2020年のアンドリス・ネルソンス指揮時には、長年親しまれてきた華美なウィーン・フィル慣用版編曲ではなく、ヨハン・シュトラウス1世の書いた「原典版スコア(シンバルや大太鼓のない、より軽快で室内楽的な響き)」が初披露され、音楽界で大きな話題を呼びました。

世界のクラシック行進曲有名曲一覧と比較しても、本曲の祝祭性は際立っています。

エルガーの『威風堂々 第1番』が持つ荘厳な気品、スーザの『星条旗よ永遠なれ』が放つ力強い躍動感、ヴェルディの歌劇『アイーダ』より「凱旋行進曲」が漂わせる古代の壮大さに対し、『ラデツキー行進曲』はウィンナ・ワルツ特有のしなやかさとユーモアを内包しています。重厚な軍楽行進曲とは一線を画す「優雅な跳躍感」こそが、この曲を唯一無二の存在たらしめているのです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。