教育・保育現場において、4月から5月の新年度シーズンにおける制作物(壁面飾り、名札、出席カード)にてんとう虫が定番として選ばれ続ける背景には、単なる季節感以上の教育的・心理的合理性があります。
都内の認可保育園で主任保育士を務める関係者の証言によると、乳幼児(0〜2歳児)の発達段階において、赤と黒の明確なコントラストは視覚的認識が最も容易な配色の一つとされています。丸い形状は乳幼児に安心感を与え、尖ったパーツが少ないため、折り紙や色画用紙を使ったちぎり絵・丸シール貼りの工作課題として非常に導入しやすいという構造的な利点があります。
また、春の虫の無料塗り絵素材としても、てんとう虫は塗り分けのエリアが「赤・黒・白」と明快であり、初めてクレヨンを握る幼児でも枠線からはみ出さずに達成感を得やすいモチーフです。白黒の線画素材を配布するだけで、子どもたちが自発的に星の数を変えたり、周りにお花を描き足したりする創造性のプラットフォームとしても機能しています。