幼少期に劇団ひまわりへ入団し、子役として芸能生活をスタートさせた彼女ですが、本格的な芸能界デビューは1980年のシングル『初恋サンシャイン』でした。日高のり子のアイドル時代は、まさに松田聖子や河合奈保子、柏原芳恵らが同期にひしめく「アイドル黄金期(1980年組)」の真っ只中でした。
当時の宣伝写真やレコードジャケットに写る若い頃の写真を見れば明らかなように、くりっとした大きな瞳とショートカットの愛らしいルックスで注目を集めたものの、熾烈を極める歌番組の枠争いの中で歌手としては決定的なブレイクを果たせず、苦しい下積みを経験します。バラエティ番組のアシスタントやリポーター、ラジオのアシスタントDJなど、声と喋りを活かす現場へ活動の軸足を移していきました。
転機となったのは、ラジオ番組で共演した関係者やファンからの「声が特徴的で魅力的だから、声優をやってみたらどうか」という後押しでした。1984年、アニメ『超時空騎団サザンクロス』のムジカ役で声優デビュー。そして翌1985年、オーディションで勝ち取った『タッチ』の浅倉南役によって、彼女の人生は180度激変することになります。