水原希子のキャリアにおいて、最も果敢で切ない愛の体現となったのが、2021年に世界配信されたNetflix映画『彼女』です。中村珍の人気漫画『羣青』を原作に、名匠・廣木隆一監督がメガホンをとった本作は、配信直後から国内外で凄まじい反響を巻き起こしました。
水原希子が演じたのは、高校時代から想いを寄せていた親友のために殺人という取り返しのつかない罪を犯す女性・永澤レイ。そして、DV夫の殺害を依頼し共に逃避行へ出る篠田七恵役を、ゲスの極み乙女のドラマー(ほな・いこか)としても知られるさとうほなみが演じました。
作中で描かれる二人のベッドシーンは、単なる肉体の重なり合いではなく、逃避行の極限状態における精神の救済と激しい愛憎のぶつかり合いです。息遣いや肌の質感までが生々しく伝わる長回しのカットにおいて、水原希子とさとうほなみが見せた体当たりの演技は、見る者の心を激しく揺さぶる説得力に満ちていました。