この巨大なムーブメントを仕掛けたのが、ブランドを展開する株式会社エックスだ。同社が打ち出したのは、客席を極力排除し、厨房設備とテイクアウト窓口に特化したテイクアウト専門店のフォーマットである。都市部の狭小物件でも出店できる身軽さと、家賃・人件費の大幅な抑制が、高コストパフォーマンスという強烈な付加価値を生み出した。
日本フードサービス協会が発表する外食市場動向でも、持ち帰り・中食需要の定着とテイクアウト専門業態の成長は顕著な傾向として示されている。従来の外食産業が抱えていた「重い固定費」という足枷を外し、浮いたコストをすべてネタの質とボリュームに還元する。この逆転の発想こそが、同業他社を寄せ付けない強固な競争力の源泉となっている。