「鍵マークが点滅してプッシュスタートボタンを押しても反応しない」「パネルにキーが見つかりませんと表示される」という緊急事態に直面した際、ロードサービスを呼ぶ前に試すべきエンジンがかからない対処法があります。
スマートキーの電池が完全に切れていても、キーの内部には微弱な電磁誘導でID認証を行う「トランスポンダーチップ」が内蔵されています。以下の手順を踏むことで、自力でエンジンを始動させることが可能です。
【ステップ1:内蔵メカニカルキーでドアを解錠する】
スマートキー側面のリリースレバーを引きながら、内蔵されている金属製のメカニカルキー(エマージェンシーキー)を抜き取ります。運転席ドアの鍵穴に差し込んで回し、車内に入ります。この際、セキュリティシステムが作動してホーンが鳴り響く場合がありますが、ステップ2の手順を素早く行うことで警報は解除されます。
【ステップ2:スマートキー本体をスタートボタンに密着させる】
オートマチック車のシフトレバーが「P(パーキング)」に入っていることを確認し、ブレーキペダルを強く踏み込みます。スマートキーの裏面(メーカーのエンブレムがある面)をプッシュスタートボタンに直接タッチさせます。
【ステップ3:電子音が鳴ったらそのままボタンを押し込む】
スマートキーを接触させると、車載アンテナが至近距離でキーのIDを読み取り、「ピピピッ」という電子音とともにスタートボタンの照明が緑色に変わります。その状態のまま、ブレーキを踏み続けた状態でスタートボタンを押し込むとエンジンが始動します。
もし上記の手順を行っても「カチカチ」という異音だけが鳴ってセルモーターが回らない場合や、メーター全体の照明が暗く落ちる場合は、キーの電池切れではなくバッテリー上がり症状の可能性が極めて高くなります。JAFの年間救援データでも、バッテリートラブルは出動理由の第1位(構成比約30%超)を占める代表的な事象です。