Q1:『天城越え』の歌詞は実話に基づいた事件ですか?
A1:特定の実際の殺人事件や心中事件を直接モデルにしたものではありません。作詞家の吉岡治氏と作曲家の弦哲也氏が伊豆の温泉旅館で構想を練り、伊豆に伝わる土着の伝説や『伊豆の踊子』などの文学的風土、そして人間の普遍的な情念を掛け合わせて創作されたフィクションの物語です。
Q2:歌詞に出てくる「寝乱れて」「山が燃える」とはどういう意味ですか?
A2:「山が燃える」というフレーズは、秋の紅葉という自然の景観を描写すると同時に、女性の身体と心の奥底で燃え盛る抑えきれない性愛の炎を象徴しています。「寝乱れて」という言葉とともに、男女の肉体的な交わりと精神的な激昂が自然のダイナミズムと一体化していることを示す高度な比喩表現です。
Q3:なぜ女性はこれほどまでに激しい言葉を使って男を責めるのですか?
A3:男の煮え切らない態度に対する苛立ちと絶望があるためです。道ならぬ関係を続けながらも、いざとなれば世間体や元の生活に戻ろうとする男の弱さを見透かしており、「中途半端な愛なら今すぐここで終わらせてほしい」という究極の覚悟を突きつけているのです。