この異国情緒あふれる空間を一躍有名にしたのが、佐藤健が主演を務めた大ヒットアクション大作『るろうに剣心 伝説の最期編』だ。劇中、息をのむ緊迫感で描かれた明治の煉瓦造りの空間や街並みの一部は、まさにこの場所で東映株式会社の手によってカメラに収められた。さらに、荒川弘の人気漫画を映画化した『鋼の錬金術師 (実写映画)』のロケ地としてもスクリーンに重厚な陰影を刻んでいる。
劇場公開から時を経たいま、作品はNetflixやAmazon Prime Videoなどのグローバル配信プラットフォームを通じて、国境を越えて繰り返し視聴されている。その結果、配信で作品を観て衝撃を受けた若い世代や海外のファンが、画面越しに見たあの名シーンの足跡を求めてこの地に降り立っているのだ。コンテンツの寿命がデジタル配信によって劇的に伸びた時代だからこそ、物理的なロケ地が持つ「聖地」としての引力は、かつてないほど強まっている。