ネット上の質問コミュニティや知恵袋などで頻繁に見られるのが、「ムスリムではない日本人がアッサラームアライクムを使ったら不快感を与えないか」「文化の盗用や宗教冒涜にならないか」という懸念です。
結論から申し上げると、非ムスリムがアッサラームアライクムを使っても全く問題ありません。むしろ、相手の文化や言語に歩み寄ろうとする真摯な姿勢として、現地のムスリムからは大いに喜ばれるのが現場の実態です。
アラビア半島(UAEやサウジアラビアなど)のビジネス現場や東南アジア(インドネシア、マレーシア)の観光地におけるフィールド取材でも、現地のビジネスパートナーや店舗スタッフに日本人が「アッサラームアライクム」と声をかけると、パッと表情が和らぎ、「ワアライクムッサラーム! ようこそ!」と親愛の情を込めて迎え入れられる場面が数多く確認されています。
言語社会学の観点からも、この挨拶は特定の宗教信徒だけに独占された排他的な呪文ではなく、20億人近いイスラム圏およびアラブ文化圏で共有されている「社会的潤滑油」です。非ムスリムであっても、相手への敬意と平和への願いを込めて発声する限り、失礼にあたることは一切ありません。