このアリーナが持つ独特の気品は、学校法人青山学院が長年培ってきたリベラルアーツの精神とスポーツ教育の伝統に根ざしている。青山学院大学といえば箱根駅伝で時代を築いた原晋監督の手腕が広く知られるが、その根底にある「学生の主体性を引き出し、社会と深くつながる」という哲学は、記念館を舞台とするバスケットボール部やバレーボール部にも等しく息づいている。
原晋監督が陸上界に持ち込んだオープンな情報発信と組織マネジメントの手法は、大学全体のスポーツ文化を活性化させる触媒となった。学生アスリートがこの記念館で汗を流し、地域住民やプロファンが同じ客席で彼らの成長を見届ける。学問の府としての品格を保ちながら、スポーツを通じて広く社会へ開かれたコミュニティを形成する姿勢が、この場所を特別な存在たらしめている。