これまでの公判において、検察庁と弁護側の主張は真っ向から対立を続けてきた。検察側は冒頭陳述や論告求刑の中で、被告が被害者に対して行った監禁、暴行、そして最終的に命を奪うに至る一連の行動を時系列で克明に提示した。主犯格として周囲を指揮し、人道に反する暴行を繰り返した点は厳罰に処すべきであり、矯正の可能性は極めて低いと訴えた。
対する弁護側は、被告の成長環境や当時の心理状態、共犯者との関係性を挙げ、殺意の存在を否定する主張を展開した。監禁や傷害の罪については認める姿勢を見せつつも、転落事故そのものは不可抗力的な側面があったとして量刑の軽減を求めた。しかし裁判所は、これらの反論を最新の裁判記録と客観的証拠に基づいて退け、検察側の立証を大筋で認める形となった。