サロンの現場で最も多いトラブルが、「切りすぎて少年のようになってしまった」「丸顔が強調されてしまった」という仕上がりのズレです。宮沢りえのショートヘアを美容室で成功させるためには、感覚的な言葉遣いを避け、以下の3つのポイントを論理的に担当スタイリストへ伝える必要があります。
第一のポイントは「後頭部のボリューム位置」の設定です。宮沢りえ風のシルエットは、耳の高さよりやや上に丸みの頂点を持ってくる「グラデーションカット」がベースになっています。カウンセリング時には「後頭部の丸みは、耳の穴の高さから指2本分上の位置に設定してください」と指定すると、美容師は正確なウェイトバランスを把握できます。
第二の重要要素が、前髪ありか前髪なしかというフロントデザインの選択です。宮沢りえ本人のビジュアルを精査すると、前髪を作らない場合は「アゴ先または頬骨のライン」で長めに残し、根元を約2cm立ち上げてサイドへ流しています。一方、前髪を作るケースでは、決して重いパッツンにはせず、眉下ギリギリで隙間(スルーバング)を作り、サイドバングへ滑らかにつなげるアプローチを取っています。額のシワやこめかみのくぼみが気になる場合は、流し前髪を選択するのが最も安全な選択肢です。
第三に、もみあげと襟足の処理です。サイドの髪を耳にかけた際、地肌が透けて見えないよう「もみあげの長さを耳たぶ下まで残す」こと、そして「襟足は首のカーブに沿って先細りのスライドカットにする」ことを念押ししてください。これだけで、後ろ姿の野暮ったさが完全に解消されます。