朝目覚めた瞬間に襲ってくる症状は、人によって千差万別です。頭がガンガンして光すら眩しい状態なのか、それとも胃がひっくり返るような嘔吐感に苛まれているのかによって、手に取るべき薬は180度異なります。ネット上の口コミやイメージ先行で選ぶのではなく、各主成分が標的とする病態を正確に見極めなければなりません。
特に多くの人が悩まされる「頭痛」に対して、即座に鎮痛剤を流し込む行為には後述する大きな落とし穴が存在します。まずは自分が今最も苦痛を感じている症状に焦点を当て、臨床の現場でも推奨される成分を選択することが回復への近道となります。
頭痛・締め付け感・めまいが主症状の場合
頭がズキズキと痛む、立ち上がると頭部が重く拍動を感じるという場合、体内では脳血管の拡張と水分の偏在が起きています。この状態に対する二日酔いの頭痛に効く即効薬として、医療機関でも第一選択とされるのが漢方処方の「五苓散(ごれいさん)」です。五苓散は血管平滑筋に存在するアクアポリン(水チャネル)に働きかけ、過剰な水分を血管や細胞外から排泄させつつ、必要な部位へ水分を再配分する「利水作用」を持ちます。鎮痛剤のように胃を荒らすリスクが極めて低く、頭痛と同時に生じる吐き気や顔のむくみも同時にケアできる点が大きな強みです。
胃もたれ・むかつき・逆流性の吐き気が主症状の場合
アルコールは胃壁を直接刺激し、胃酸の過剰分泌と胃粘膜の炎症を引き起こします。みぞおちが重い、胃液がせり上がってくる感覚がある場合は、胃もたれ・吐き気止め市販薬として「制酸剤」や「H2ブロッカー」、あるいは健胃生薬を配合した製剤が力を発揮します。炭酸水素ナトリウムやメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含む総合胃腸薬は、過剰に出すぎた胃酸を速やかに中和して胃粘膜の刺激を緩和します。また、アルコールの刺激で胃の運動機能自体が低下しているケースでは、生薬由来の健胃消化薬が弱った消化管の蠕動運動を自然に回復させます。