80年代後半のTBSテレビは、日本のテレビ文化をリードする一大発信地だった。その黄金期を象徴する作品こそが『男女7人秋物語』である。都市で働く若者たちのライフスタイル、ファッション、そして複雑に絡み合う恋愛模様をスタイリッシュに切り取る手法は、その後の平成期のドラマ制作の決定的なフォーマットとなった。
単なる流行の消費にとどまらず、社会の中で生きる個人の揺らぎを描き出した本作。令和の時代になっても、トレンディドラマの最高峰としてリスペクトされ続けているのは、時代が変わっても変わらない「人間本来の愛おしさ」が描き抜かれているからだ。