垂直方向の空間活用は、商業的な利便性にとどまらない。森ビルが手掛ける大規模プロジェクトでは、垂直動線とランドスケープデザインの融合が極限まで追求されている。
建築家の隈研吾をはじめとする世界的クリエイターが参画する建築デザインの現場では、コンクリートの無機質なタワーに木材や植栽などの自然素材を編み込む試みが続く。低層部から屋上庭園へと連続する緑豊かなステップテラスは、歩行者に心地よいシークエンスを提供し、ヒートアイランド現象の抑制にも寄与する。
「都市の中に緑を置くのではなく、緑のなかに都市を創る」という思想。立体的な回廊が自然と人工物を結ぶ架け橋となることで、東京の過密エリアにこれまでにない潤いと陰影が生まれている。