全国的には「回転焼きの名門」として認知されている御座候ですが、創業地である兵庫県姫路市においては、全く異なるもう一つの顔を持っています。それが、地元民のソウルフードとして絶大な支持を集める御座候姫路本店担々麺(飲食併設店舗)の存在です。
姫路駅の地下街「グランフェスタ」内にある店舗や、本社に隣接する「あずきミュージアム・工場ショップ」等に併設されたイートインでは、なんと1杯400円前後という破格の担々麺が提供されています。昼時になると、買い物客だけでなく地元の学生やビジネスパーソンがひっきりなしに暖簾をくぐります。
なぜ和菓子メーカーがラーメンを手がけているのか。その歴史は昭和40年代の高度経済成長期に遡ります。当時の姫路駅前で、「買い物の合間におやつだけでなく、手軽にお腹を満たせる温かい食事を提供したい」という創業精神から飲食事業がスタートしました。提供される担々麺は、一般的な中華料理店の激辛・花椒重視の麻辣テイストとは一線を画します。「ゴマみそ」と「しょうゆ」の2種類を基本とし、すりゴマの香ばしさと優しい出汁の旨みが調和した、どこか懐かしく毎日でも食べられるスープが特徴です。
さらにサイドメニューとして親しまれている「ジャンボ餃子」も名物の一つであり、姫路市民の間では「お昼に地下街で担々麺と餃子を食べ、帰りに今夜のおやつとして御座候の赤あんを買って帰る」というルーティンが完全に生活文化として定着しています。姫路を訪れた際には外せない巡礼スポットと言えます。