ぬいぐるみは単なる布と綿の塊ではない。東洋思想や風水の観点において、人の姿や動物の形を模した造形物は、空間に満ちる「気」をスポンジのように吸収する特異な媒体とみなされる。第一線で活躍する風水師の李家幽竹氏も長年指摘している通り、布製品は湿気とともに住人の感情や室内の厄を吸い込みやすい性質を持つ。特に人の顔を持つ人形類は、無意識のうちに住人の視線と生気を引き寄せてしまうのだ。
現代の生活環境において最も警戒すべきNG行動は、日当たりの悪い寝室のベッドサイドに複数のぬいぐるみを並べ続けることだ。眠っている間、人間は無防備に周囲の気を吸収してエネルギーを補給する。しかし、枕元に古びたぬいぐるみがあれば、本来自分が受け取るはずの新鮮な活力をそれらに奪われ、逆に彼らが溜め込んだ古い厄を浴びることになりかねない。また、ビニール袋に密閉したまま薄暗い押し入れの底に押し込める行為も、淀んだ陰の気を家全体に循環させる原因となる。手入れもされず、視線も注がれないまま放置されたぬいぐるみは、空間の呼吸を完全に止めてしまう。