インターネット上で「イッテQ登山部」を検索すると、「死亡事故」「危険すぎる」といった不穏なキーワードが散見されます。しかし、結論から言えば番組のロケ班や出演者に死亡事故が発生した事実は一度もありません。
この噂が生まれた背景には、2014年4月に計画されていた世界最高峰エベレスト(8,848m)挑戦の中止劇があります。
当時、イモトさん率いる登山部チームは現地ベースキャンプに入り、高度順応を進めていました。しかし、ルート工作を行っていた現地シェルパ隊が、難所クンブ・アイスフォールにおいて未曾有の大規模雪崩に巻き込まれ、16名が命を落とすという登山史上最悪レベルの悲惨な遭難事故が発生したのです。
この事故を受け、現地シェルパ組合は活動停止を宣言し、同シーズンのエベレスト商業登山は事実上の全面クローズとなりました。日本テレビ側も現地の追悼ムードや倫理的観点、そして二次災害のリスクを極めて冷静に判断し、正式にアタック断念・撤退を決定しました。
一部のセンセーショナルなネットニュースがこの海外遭難事故の見出しと番組名を短絡的に結びつけた結果、「登山部で死者が出た」という誤った言説が独り歩きしてしまったのが真相です。むしろ、莫大な制作費と準備期間を投じながらも、危険を察知して即座に撤退を決断した番組側のリスクマネジメントは、当時の登山界からも高く評価されました。