自主警察の違法性と私刑リスク|自警団との違いや法的境界線を徹底解明

自主警察の違法性と私刑リスク|自警団との違いや法的境界線を徹底解明

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「悪人を懲らしめているのだから正当な行為だ」という身勝手な思い込みは、法廷では一切通用しません。自主警察を気取った活動が刑事事件に発展し、行為者自身が逮捕・起訴される事例が全国で相次いでいます。

刑事訴訟法第213条には「現行犯人は、何人でも、逮捕状がなくても逮捕することができる」と規定されており、これがいわゆる「私人逮捕」の根拠条文です。しかし、私人逮捕が合法となる要件は極めて厳格に定められています。

私人逮捕が認められるのは、「現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者」であることが明白であり、かつ犯行と逮捕の間に時間的・場所的接着性が存在する場合に限られます。さらに、軽微犯罪(30万円以下の罰金・拘留・科料に当たる罪)については、犯人の住居・氏名が不明であるか、犯人が逃亡する恐れがある場合にしか適用できません。

実際のトラブル事例では、以下のような行為が直ちに違法と判断され、厳しい処罰の対象となっています。

・暴行罪・傷害罪:相手の腕を強く掴む、進路を塞いで押し倒す、スマートフォンを取り上げるなどの有形力の行使。
・逮捕監禁罪:相手の自由な移動を奪い、路上や個室に無理やり留め置く行為。
・強要罪・脅迫罪:「警察に行くまでここを一歩も動かすな」「土下座して謝れ」などと脅迫し、義務のないことを行わせる行為。
・名誉毀損罪・プライバシー侵害:犯人と決めつけた人物の顔や個人情報を無断で撮影し、SNS等に晒し上げる行為。

正義の執行を気取った行為が、法的には単なる「私刑(リンチ)」や「犯罪行為」として断罪されるのが厳然たる現実です。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。