現代社会においてプラスチックカードは当たり前の存在だが、その背景にはクレジットカード業界の目覚ましい発展の歴史がある。かつてVisaの前身となる組織を設立し、分散型ネットワークの概念を唱えた創業者のディー・ホックは、目に見える現金ではなく「信頼という情報」を瞬時にやり取りする新しい決済の未来を描いた。彼のビジョンを起点に、Visa Inc.をはじめとする国際ブランドが世界的な決済網を構築してきたのだ。
日本国内においても、三井住友カード株式会社や国内最大手の株式会社ジェーシービー(JCB)といったカード会社が、高度なセキュリティと安定した決済インフラを支えてきた。磁気技術は半世紀以上にわたり社会を支えた功労者であるが、磁気干渉によるエラーや偽造リスクという弱点を抱えていたことも事実だ。そのため現在、業界全体が磁気からより安全で頑丈なICチップ、さらにはタッチ決済へと急速な移行を進めている。