今、世界主要都市のポップアップショップで目撃される光景は圧巻の一言に尽きる。ロンドンのセルフリッジズ百貨店やニューヨークのフラッグシップストアには、連日長蛇の列ができている。
人々を引き寄せるのは、単に商品を棚から選ぶだけではない「体験型ショッピング」の演出だ。例えばベーカリーやダイナーを模した特設コーナーでは、店員がシェフの衣装を身にまとう。客が注文すると、まるで本物の料理のように手際よくトングで挟み、専用のボックスに包んで手渡すパフォーマンスを披露するのだ。客はその微笑ましい光景を動画に収め、SNSで共有する。モノを買う場所から、記憶に残る体験を得る場へ。店舗戦略の完全な勝利と言える。