テレビ番組や雑誌の特集は、しばしば京都人の遠回しな表現を「いけず」や「排他的な性格」として面白おかしく切り取ってきた。日本放送協会(NHK)が制作した人気ドラマ・ドキュメンタリー番組『京都人の密かな愉しみ』でも、独特な美意識と裏腹にある秘められた意図が美しく描かれ、大きな反響を呼んだ。
同番組はNHKオンデマンドなどでも長期にわたり配信され、今や世界中のファンが「言葉のレイヤー」を楽しむきっかけとなっている。しかし、映像の中のステレオタイプをそのまま現実に当てはめるのは早計だ。文化的なコードを知ることで、それは意地悪ではなく極めて繊細な美的感覚であることが見えてくる。