激変するアイウェア産業において、フレーム自体の重量バランスを見直す動きが加速している。かつては「いかに軽量化するか」ばかりが叫ばれていたが、軽すぎるフレームは逆に前後のバランスを崩し、鼻への偏荷重を引き起こしやすい。この課題に真正面から切り込んだのが、株式会社ジンズホールディングスを率いる田中仁の慧眼だ。
彼らが打ち出した画期的なプロダクトのひとつが「JINS Switch」である。プレートを着脱することでメガネからサングラスへと瞬時にスイッチできる利便性を備えつつ、磁石の配置やテンプルエンドのウェイト配分を徹底的に計算。フロントに重みが加わっても前方へ滑落しないよう、重量バランスの最適化が図られている。重さをゼロにするのではなく、頭部全体で均等に支えるという力学的な発想転換が、ズレにくさの新基準を確立した。