ゲーム内の仮想財産を現実の通貨で売買するリアルマネートレーディング(RMT)。結論から言えば、日本の刑法そのものには「ゲームデータを売買してはならない」と直接定めた罪状は存在しない。現行法規において、民法上の売買契約として財産的価値のある情報を他者に譲渡すること自体を直ちに犯罪と断じる規定はないのが実情だ。
しかし、法律上直ちに罰せられないことと、それが「自由に行ってよい行為」であることは完全に別問題だ。国内で配信されているほぼすべてのオンラインゲームにおいて、運営会社の利用規約にはアカウントやデータの第三者譲渡、換金行為の禁止が明確に刻まれている。契約自由の原則に基づき、規約に違反したユーザーに対して運営側は「契約解除=アカウントの永久停止(BAN)」を無条件で発動できる絶対的な権限を握っている。
多くのプレイヤーが「違法ではないなら問題ない」と錯覚する。その法的な隙間こそが、取り返しのつかない資産価値の喪失や、後述する詐欺トラブルへ転落する最初の一歩となるのだ。