パリの名門演劇学校「クール・フロラン」で実力を磨き、フランス国内で着実に実績を積んだ彼女は、スパイク・リー監督によるハリウッド版『オールド・ボーイ』(2013年)で本格的なアメリカ進出を果たします。そして彼女のキャリアを劇的に変えたのが、2017年公開の映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』でした。
オーディションを経て射止めた役柄は、触れた相手の感情を読み取ったり操ったりできるエイリアンの女性マンティス。額に2本の触角を持ち、外界から隔離されて育った世間知らずで心優しいキャラクターです。ジェームズ・ガン監督が描き出すコミカルで切ない世界観の中で、ポム・クレメンティエフはマンティスという風変わりな存在に唯一無二の愛らしさと深い哀愁を宿らせました。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』、そして三部作の集大成となった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(2023年)に至るまで、マンティスはチームに欠かせない心の支えとして世界中のファンから愛され続けました。痛みを抱えながらも他者に寄り添うマンティスの純粋さは、彼女自身の人生経験があったからこそ生まれた奇跡のハマり役でした。