気候変動が苛烈さを増し、初夏から秋口にかけて過酷な熱波が日常となった日本列島において、ストーンミュージアムや地下石切場が持つ「天然のシェルター性」は実用面でも再評価されている。
外気温が40度に迫ろうという猛烈な真夏日であっても、重厚な石の壁に囲まれた館内や地下空間は、年間を通じて10度前後の冷気を保ち続ける。エアコンのファンが巻き起こす乾燥した人工風とは違う、水分をたっぷり含んだ岩肌から放射されるしっとりとした天然の冷気。一歩足を踏み入れた瞬間、肌の表面から熱がすっと引いていく感覚は、身体的な休息だけでなく、精神的なシェルターとしての役割を雄弁に物語っている。