深海の暗闇の中で進行する巨大リスクの正体を暴くべく、日本の科学技術が最前線に投入されている。その筆頭が、世界最高峰の掘削能力を誇る地球深部探査船「ちきゅう」だ。
「ちきゅう」は海面から数千メートルの深海底を穿ち、火山体の内部構造から直接コアサンプルを採取。さらに、掘削孔の内部に高精度センサー群を埋め込むことで、マグマの移動に伴う歪みや温度変化をダイレクトに捉える観測網を構築している。従来の海面観測では捉えきれなかったマグマの微細な蠢きを現地でキャッチする試みは、噴火予測の精度を次元の異なるレベルへと引き上げている。