秘密警察である国家保衛省や社会安全省は、社会主義道徳の純潔性を守る名目で、見せしめ的な一斉摘発を繰り返している。
最高指導者である金正恩総書記の号令のもと、非社会主義的行為に対する厳罰化が進められてきた。思想統制を強める特別取締班が街頭に配置され、携帯電話の通信履歴や不審な金銭のやり取りが日常的に監視されている。違反者は容赦なく教化所へと送られる。
しかし、締め付けを強めれば強めるほど、裏口取引の相場が跳ね上がるだけだ。生きていく術を奪われた末端の市民と、小遣い稼ぎを狙う下級官僚の利害が一致し、取り締まりの網は常に形骸化の危機に晒されている。