店頭で見かける「ポメロ(Pomelo)」という名称は、植物学的にはミカン科ミカン属の常緑小高木、学名「シトラス・マキシマ(Citrus maxima)」を指す英語名です。日本の市場では別々の果物のように陳列されるケースがありますが、ポメロとザボンの関係・品種の真相を紐解くと、分類学上は「ポメロ」「文旦(ブンタン)」「ザボン(朱欒)」はすべて同一の種に属しています。
原産地はマレー半島からインドネシアを中心とする東南アジア島嶼部です。日本へは江戸時代初期に中国や東南アジアの交易船によって長崎や九州・四国へ伝来し、各地で在来種として定着したものが「ザボン」や「文旦(土佐文旦、晩白柚など)」と呼ばれるようになりました。一方、現代の日本の青果流通において「ポメロ」と表記されるものは、主にタイから生鮮輸入される「ソムオー」や、アメリカ・カリフォルニア州、イスラエルなどで商業栽培された大玉品種を指すのが通例です。
輸入果実の検疫基準や流通統計を調査すると、タイ産ポメロは植物検疫の条件緩和以降、日本への空輸・船便ルートが確立され、鮮度を保ったまま手軽に入手できるようになりました。果実の重量は一般的なもので800gから1.5kg、大きいものでは2kgを超えることも珍しくありません。外見のインパクトだけでなく、厚い果皮に守られているため日持ちが極めて良い点も、世界的な流通を支える大きな強みとなっています。