理想の食感を掴むための基礎となるのが、丁寧なエビの下処理方法です。背ワタを取り除いた後、まず行うべきは「塩と片栗粉、少量の水」による揉み洗い。表面に付着した酸化物質や生臭さを含んだぬめりを片栗粉に吸着させ、流水で濁りが消えるまで洗い流す工程を抜いては、雑味のないクリアな味は生まれません。
ここで最大の裏技となるのが、重曹と片栗粉の下味効果です。水気を徹底的に拭き取ったエビ100gに対し、ほんの耳かき1杯程度(約0.5g〜1g)の食用重曹と水、少量の塩をもみ込みます。アルカリ性である重曹の作用によってエビのpH値がわずかにアルカリ側に傾くと、タンパク質の結合がゆるみ、驚くほどの水分を内部に抱え込めるようになります。
水分を吸わせた仕上げに、卵白少々と片栗粉を薄く揉み込み、最後にサラダ油を少量絡めてコーティングします。このデンプンと油のバリアが、加熱調理中の水分蒸発を徹底的にブロックする防護壁の役割を果たします。