これほどまでに日本全土で歌われ続けている名曲だけに、ネット上では「ペギー葉山はドレミの歌の印税だけで莫大な資産を築いたのではないか」という憶測が語られることがあります。しかし、ここには海外原曲と日本の著作権管理(JASRAC)における大きな盲点が存在します。
『ドレミの歌』は海外ミュージカルの著作物であり、原著作権(オリジナルライツ)は米国の権利者(ロジャース&ハマースタイン機構など)に帰属しています。日本語訳詞者に対する印税分配率は一般的な国内オリジナル楽曲の作詞印税よりも低く抑えられており、また教育現場や学校行事での歌唱・教科書利用には非営利免除や規定の手数料が適用されます。
ペギー葉山自身も生前のインタビューで、印税による金銭的利益よりも「日本中の子どもたちがこの歌で笑顔になってくれたことが、歌手として最大の財産」と繰り返し述べていました。彼女の動機は商業的利益ではなく、音楽文化の普及と子どもたちへの純粋な愛であったことが、関係者の証言からも明確に裏付けられています。