指揮を執る広山望監督の戦術的アプローチは、極めて野心的でありながら実利に富む。現役時代に国内外のピッチで培った豊かな経験と卓越した戦術眼を若手たちに注ぎ込み、攻守の切り替えにおけるコンマ数秒の判断速度を厳しく要求。単にボールを保持するだけでなく、縦への推進力を最大化するアグレッシブなスタイルを構築した。
この強靭なチームづくりの背景には、長年にわたり推進されてきたユースサッカー育成事業の劇的な構造改革がある。個の打開力向上を目指したトレーニングメソッドの刷新や、海外強豪クラブとの積極的な交流試合のセッティングが、10代前半からの戦術理解度とフィジカル能力を飛躍的に向上させた。代表のピッチで見せる若者たちの物怖じしない振る舞いは、育成システムの進化が生み出した必然の結晶と言える。