日本における掲示板文化の象徴ともいえるのが、プロ野球を取り巻く言説空間です。かつて「なんでも実況J(なんJ)」から生まれた独特のネットスラングや辛口の選手批評は、今やYouTubeの切り抜き動画やTikTok、X(旧Twitter)にまで広く浸透し、若年層のファン獲得に奇妙な形で貢献してきました。現在のプロ野球実況掲示板やなんJ野球まとめは、どのような構造変化を遂げているのか。主要な指標を時系列で比較したデータが以下の通りです。
球場に足を運ぶファンの間でも、応援スタイルと掲示板の付き合い方は二極化しています。年間40試合以上を現地観戦する30代男性ファンはこう語ります。「球場にいながらスマホでプロ野球実況掲示板を開いておくんです。判定に対する周囲のざわめきや、リプレイ検証中の微妙な空気の答え合わせができる。ただ、負け試合の帰り道は見ません。あまりにも人格否定めいた罵詈雑言が並んでいて、野球そのものが嫌いになりそうになるからです」。