和光純薬工業 社名変更 理由と富士フイルム 買収 経緯を紐解くには、2016年から2017年にかけて日本の製薬・化学業界を揺るがした大型再編を振り返る必要があります。当時、親会社であった武田薬品工業は約71%の株式を保有していましたが、グローバル新薬開発(オンコロジー、消化器系、中枢神経系など)への巨額投資を進める中で、ノンコア事業の整理・売却を進めていました。これが和光純薬工業 武田薬品 関係の転換点となります。
一方、写真フィルム事業から医療・ヘルスケア分野への大胆な業態転換を推進していた富士フイルムホールディングスは、試薬事業の強力な顧客基盤と高品質な化成品製造技術を持つ和光純薬工業の獲得を熱望。2017年、約1,547億円を投じた株式公開買付(TOB)が成立し、完全子会社化を果たしました。そして2018年4月1日付で、現在の富士フイルム和光純薬へと正式に社名変更が行われたのです。
長年培われたブランド力への配慮から「和光」の名称は残され、コーポレートカラーやロゴに富士フイルムのCIが統合される形で新たなスタートを切りました。単なる資本の移動にとどまらず、両社の強みを融合させたポートフォリオの再編がこの社名変更の根底にあります。