名阪上野ドライブインは、名阪国道の開通直後である1966年(昭和41年)に開業しました。当時は高速道路網が未発達だったこともあり、無料の自動車専用道路として大動脈となった名阪国道を行き交う長距離トラックドライバーや観光バスのオアシスとして急速に発展しました。
忍者発祥の地・伊賀を象徴する忍者の巨大モニュメントが掲げられ、「忍者ドライブイン」の愛称で親しまれた同施設が閉館を決断した背景には、主に2つの決定的な要因があります。
第1の理由は、築55年を超えた施設の深刻な老朽化です。耐震基準への適合や給排水設備の改修には莫大な投資が必要とされ、将来的な維持管理の費用対効果が大きな課題となっていました。
第2の理由は、交通インフラの変化に伴う利用形態の構造的変容です。2008年の新名神高速道路の開通以降、長距離を走る観光バスや物流トラックの多くが新名神へシフト。さらに近隣には伊賀ドライブインや道の駅針テラスなどの競合施設が台頭し、利用者の分散が進んでいました。複合的な環境変化が重なった結果、運営会社は惜しまれつつも半世紀を超える歴史に終止符を打つ判断を下しました。