南多摩スポーツ広場がこれほどまでに多くのチームを引きつける最大の理由は、都内屈指のコストパフォーマンスと、JR南武線の南多摩駅から徒歩圏内という圧倒的なロケーションの良さにあります。多くの多摩川河川敷グラウンドが最寄り駅からバス移動を強いられる中、駅からわずか500メートル前後の平坦なアプローチでアクセスできる点は、遠征チームにとって破格の利便性といえます。
しかし、このアクセスの良さこそが「油断」を生む元凶でもあります。河川敷のオープンスペースゆえに、一般的な総合運動公園のような至れり尽くせりの設備を期待して訪れた利用者は、現地に到着した瞬間に厳しい現実に直面することになります。
「息子の少年野球の練習試合で初めて訪れた際、日差しを遮る場所が堤防の陰以外に一切なく、真夏に保護者全員が熱中症寸前になった」――取材に応じた調布市の40代保護者は、当時の過酷な体験を苦笑交じりに明かしました。南多摩スポーツ広場のポテンシャルを最大限に引き出すためには、メリットの裏側に潜む特異な環境条件を正確に把握しておく必要があります。