キーケース1つで外出を完結させたいというニーズから、多機能型モデルを選ぶ人が増えている。しかし、カード入れ付きキーケースの活用法や小銭入れ付きキーケースの評判を鵜呑みにして詰め込みすぎると、予期せぬトラブルに見舞われる。
まず警戒すべきは、「磁気干渉によるクレジットカードやICカードの読み取りエラー」だ。カード入れ付きキーケースに運転免許証やクレジットカード、自宅の非接触式カードキーを同居させるケースは非常に多い。しかし、キーケースの開閉部に強力なマグネット式スナップが使われている場合、わずか数回の開閉でクレジットカードの磁気ストライプが破壊される事故が報告されている。さらに、スマートキーが発振する微弱電波が、至近距離にある交通系ICカードのタッチ反応を阻害する事例も確認されている。カードを同居させるなら、スナップボタンがホック留めのものを選び、スマートキーとの間に電波遮断シートや厚手の仕切り革を挟むのが鉄則だ。
次に、小銭入れ付きキーケースの評判に隠された現実だ。ネット上では「財布がいらなくなる神アイテム」と称賛される一方で、革製品修理の現場からは「小銭の重量と角張った圧力によって金具の根元が引きちぎれた」「小銭の金属粉がシリンダーキーの鍵穴に入り込み、鍵が回らなくなった」といった深刻な持ち込み相談が絶えない。硬貨は見た目以上に重量があり、わずか10枚程度で約40〜50gもの負荷が常時キーケースの縫製と金具にかかる。キーケースに付属する小銭入れは日常用ではなく、自販機やパーキング代といった「緊急用の500円玉1〜2枚」を忍ばせるエマージェンシースペースとして割り切るのが、製品を長持ちさせる秘訣だ。