本作最大の推進力となっているのが、主演のチソンと悪役を演じたオム・ギジュンによる異次元の演技合戦だ。チソンは過酷な役作りのため大幅な減量を断行し、極限状態に追い込まれた男の絶望と執念を目つき一つで表現してみせた。
対するオム・ギジュンは、双子の兄を殺害して彼になりすますソノグループの御曹司チャ・ミニョク役を怪演。冷酷非道で欲望のためなら手段を選ばないサイコパスを見事に演じきり、ドラマ史に残る圧倒的なヴィラン像を確立した。ふたりが放つ凄まじい緊張感と、画面越しにぶつかり合う演技の火花は、観る者を画面に金縛りにするほどの破壊力を持っている。