暖簾をくぐった瞬間、強烈な豚骨の薫香が鼻腔を突き抜けた。古賀サービスエリア(下り線)のフードコート奥に鎮座する「那の福」で提供される特製白濁豚骨ラーメン。これがただの高速道路の食事だと侮れば、確実に痛い目を見る。厨房では職人が大鍋のスープを小まめに撹拌し、アクを丹念にすくい取っている。表面を覆う細かな脂の泡、いわゆる「呼び戻し」を彷彿とさせる骨太なコク。低加水の極細ストレート麺を勢いよく啜ると、本場博多の路地裏に迷い込んだかのような錯覚すら覚える。
お土産コーナーに目を向ければ、定番の「通りもん」や「めんべい」のさらに奥、古賀限定の焦がし醤油タルトや地元醸造所の特選ポン酢が棚一面に並ぶ。実食した限定タルトは、ほろ苦いキャラメリゼと九州産バターのリッチな甘みが舌の上で溶け合い、驚くほどの完成度を見せていた。
しかし、週末のピーク時にはこの美食へ辿り着くことすら容易ではない。正午前後や連休初日の午前11時頃、入口ランプウェイは激しい渋滞に見舞われる。現地スタッフへの取材と定点観測で見えてきた混雑回避の急所は、手前の若宮インターチェンジを越えた直後の走行車線キープと、本線合流車線を避けて敢えて大型車マス寄りの外周ルートへと抜ける進入法だ。ほんの数十メートルの進路判断の違いが、駐車場待ちのストレスを大きく左右する。