ネット上のQ&AコミュニティやSNS上には、スマートフォンを紛失した当事者たちの生々しい体験談が日々蓄積されています。それらの証言を精査すると、技術的な仕様以前に、人間の「パニック心理」がいかに事態を悪化させているかが浮き彫りになります。
大手知恵袋サービスやSNSに寄せられた「紛失時の失敗談」の中で圧倒的に多いのが、「どこかに置き忘れただけだと思い込み、3時間何もしなかった」という証言です。自宅やオフィスを出てから数時間後に気付いたものの、「きっと鞄の底にある」「デスクの上に置いたままにしたはず」と自分に都合のよい解釈を下してしまい、本格的な捜索を開始した頃にはバッテリーが完全に尽きていた、あるいは第三者に持ち去られていたというケースが後を絶ちません。
また、都内主要駅のお忘れ物センター係員や警察署の遺失物係を取材した現場データによると、金曜日の深夜から土曜日の早朝にかけて届けられる端末の約65%が「画面ロックが施されていない」、あるいは「生年月日など推測が容易なパスコード」のままで放置されている実態があります。拾得者の大半は善意の一般市民であるものの、中には端末を初期化して転売を試みたり、決済アプリを不正利用しようとする悪意ある第三者も確実に紛れ込んでいます。「画面のプレビュー通知で届いたSMS認証コードを盗み見られ、コード決済アプリを突破された」という被害告白は、もはやフィクションではありません。