長年、陸上競技の女子ウェアは「空気抵抗の削減」と「関節可動域の確保」を追求するあまり、セパレート型をはじめとする高露出デザインが主流を占めてきた。しかし、盗撮被害やSNS上での意図せぬ性的視線に直面した選手たちの苦悩は限界に達していた。これに対し、開発陣が提示した解は「肌を覆いながらも速く走れる」革新素材の導入だった。
極細繊維の3D編み込み技術と赤外線透過防止加工を融合させた最新ファブリックは、光学的に下着や肌の透けを完全にシャットアウトする。それでいて重量は従来のウェアより15%軽量化され、汗を瞬時に揮発させる流体構造を備える。肌の露出を大幅に抑えたタイツ型やボディースーツ型であっても、筋肉のブレを抑えるコンプレッション機能が働き、むしろ従来のセパレート型を上回るエアロダイナミクス特性を発揮することが実証されたのだ。