園内で最も目を奪われるのが、そびえ立つ古城「博愛記念館」です。この建物は、ドイツのライン川中流域に現存し、一度も落城したことがない難攻不落の名城マルクスブルク城を再現したもの。設計にあたってはドイツ現地から詳細な設計図を取り寄せ、外観はもちろん、石造りの質感や内部構造に至るまで原寸大で忠実に蘇らせています。
記念館の内部には、ロベルトソン号救助にまつわる貴重な公文書や当時の航海道具、中世騎士の甲冑や貴族の生活様式を伝える調度品が展示されており、まるでヨーロッパの博物館を訪れたかのような知的好奇心を刺激されます。最上階の展望室へ上がれば、中世の銃眼越しに宮古ブルーの美しいサンゴ礁の海を一望できるという、世界中どこを探してもここだけの絶景が広がります。
さらに見逃せないのが、記念館の近くに建つ「キンダーハウス」です。ここにはドイツの伝統的なおもちゃやグリム童話に関する貴重な資料が集められているほか、歴史の生き証人である「本物のベルリンの壁」が展示されています。東西冷戦の終結時に実際に切り取られて運ばれてきた2枚のコンクリート壁は、自由と平和の尊さを今に伝え、訪れる人々に静かな感動を与えています。