私たちが日常で直面する行動のブレーキは、一体どこから湧き上がってくるのだろうか。精神分析学の祖であるジグムント・フロイトは、人間の意識の底に潜む「無意識」の領域を指摘した。過去のトラウマや幼少期の記憶が防衛本能として働き、失敗や傷つきから身を守るために行動を抑制する。これがメンタルブロックの原型だ。
一方で、分析心理学を提唱したカール・ユングは、個人の経験を超えた「集合的無意識」の存在を強調した。社会的な規範や家族間で引き継がれてきた価値観が、個人の欲求を無意識のうちに制限する。人間の潜在意識は、安全を第一に優先するようプログラミングされている。そのため、新しいチャレンジや環境の変化を「危険」と検知し、強力なブレーキをかけてしまうのだ。