家庭料理の現場やSNS上のコミュニティで頻繁に見られるのが、「エビやイカが消しゴムのように硬くなった」「具材を混ぜ込んで炊いたら芯が残った」という声です。調理検証を重ねた結果、これらの原因は具材を入れるタイミングと炊飯プロセスの誤りにありました。
まず、具材と米は絶対に「炊飯前に混ぜ合わせてはいけない」という鉄則があります。具材を米と混ぜてしまうと、炊飯器底面のセンサーが温度を正確に感知できず、加熱ムラや芯残りの原因になります。米の上にオリーブオイルを回しかけて平らにならし、その上に下処理した鶏肉、パプリカ、玉ねぎを「乗せるだけ」にするのが正しい配置です。
さらに、シーフードミックスの身をふっくらジューシーに保ちたい場合は、炊飯開始時に入れず、「炊き上がり直前の蒸らし段階(残り5〜10分)」または炊飯直後に投入して余熱で火を通す手法が極めて有効です。高機能炊飯器の高温スチームと蓄熱効果を利用すれば、余熱だけでエビやアサリは柔らかく火が通り、縮みと旨味の流出を最小限に抑えられます。
加えて、炊飯設定は通常の炊飯ではなく早炊きモードを選択してください。通常モードは米に水分をじっくり吸わせる工程(予熱吸水)が組み込まれているため、パエリア特有のパラッとした硬さを失いやすくなります。早炊きモードで一気に高温立ち上げを行うことで、米の外側を引き締め、理想的な歯ごたえを実現できます。