映画の緊張感を支配する「ドアの開閉音」の裏側と音響の最新技術

映画の緊張感を支配する「ドアの開閉音」の裏側と音響の最新技術

映画の緊張感を支配する「ドアの開閉音」の裏側と音響の最新技術にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

映画音響制作産業の歴史を紐解くと、映像に没入させるための効果音は常に職人たちの手作業で創り出されてきた。その先駆者であり、生効果音の代名詞ともなった人物がジャック・フォーリーだ。彼が確立した手法は「フォーリーサウンド」と呼ばれ、映像に合わせてスタジオ内で即興的に音を再現・録音する技術として定着した。

初期のワーナー・ブラザース作品をはじめとするトーキー映画の黄金期において、木製のドアを軋ませる音や重い鉄扉の解錠音は、様々な小道具を組み合わせて制作されていた。ドアを開ける一動作に、金属ラッチの響き、蝶番のきしみ、部屋の空間残響を精緻にブレンドすることで、現実以上にリアルな存在感がスクリーンの映像に宿ったのである。

森 瞳
著者

森 瞳

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