綾小路文麿が胸ポケットに忍ばせているリスについて、特別な超能力や警察犬のような特殊訓練を受けた捜査動物なのかと疑問を抱く視聴者は少なくない。結論から言えば、正真正銘の「普通のシマリス」である。だが、警部にとってこのリスは単なるペットではない。「ワイの一番の親友や」と自ら語る通り、精神的な拠り所であり相棒なのだ。
彼がリスを常に連れ歩く理由は、幼少期からの深い絆と、彼の少し風変わりな人間関係に根ざしている。公家の血を引く名門出身ゆえにプライドが高く、同僚に対してもどこか距離を置きがちな綾小路。しかし、胸元のリスにだけは心を開き、好物のヒマワリの種を与えながら穏やかな表情を見せる。常に胸ポケットに収まっているのは、警部の体温と心音に安心しきっている証拠でもある。