日本屈指のうなぎ激戦区として名高い三島ですが、実は市内を流れる川で天然鰻が大量に獲れるわけでも、大規模な養殖池があるわけでもありません。それにもかかわらず三島うなぎが有名な理由として全国に知れ渡っている背景には、富士山がもたらす類まれな地理的恩恵があります。
三島に運ばれてくる鰻は、浜名湖や愛知、鹿児島など全国の一級産地から厳選された活鰻です。その鰻を三島の料理人たちはすぐに割くことはせず、溶岩層を数十年の歳月をかけて通り抜けてきた富士山伏流水の生簀(いけす)に数日間から1週間ほど放ちます。この工程を業界用語で「立場(たてば)」と呼びます。
水温が年間を通じて約15〜16度に保たれた極めてピュアな湧水に打たれることで、鰻は絶食状態のまま泳ぎ続け、体内にある泥や特有の生臭さを完全に吐き出します。同時に、余分な皮下脂肪が適度に落ち、身がキュッと引き締まります。これが富士山伏流水うなぎ特徴であり、タレの甘みに頼らずとも、鰻本来の上品な脂の甘みとふっくらとした白身の質感が際立つ科学的な理由です。
市内には安政3年(1856年)創業の「うなぎ 桜家」や、三島大社前などに店を構える「すみの坊」など、伝統の江戸前手法(背開き・素焼き・蒸し・本焼き)を守り続ける名匠が揃い、三島ランチおすすめ2026年最新の動向においても不動の主役として君臨し続けています。