誰でも確実に美しいチューリップ型を作る鍵は、肉と骨の結合部にキッチンバサミを迷わず入れることだ。手羽元を使う場合、細いほうの骨端にある筋と皮をぐるりと一周切り離し、親指と人差し指で肉を太い方へグッと押し下げる。この「くるりんパ」のひと手間で、短時間で綺麗な球状のフォルムが完成する。手羽先で作るなら、2本ある骨のうち細い方をねじり抜くだけで、食べ応え抜群の肉厚なポケットに早変わりする。
冷めても衣がへたらず、肉汁がジュワッと溢れる下味の黄金比率も押さえておきたい。肉500g(手羽元約8本)に対し、醤油大さじ2、酒大さじ1、みりん大さじ1、おろし生姜・にんにく各小さじ1、そして味の素株式会社が提唱するうま味調味料を2〜3振り。これをごま油小さじ1とともに揉み込み、15分置く。下味に少量の水分と油分を含ませることで、加熱による肉のパサつきを完全に防ぐことができる。
最大の秘訣は衣のブレンドにある。小麦粉と片栗粉を「1対2」の比率で配合し、肉の表面に薄く叩いたあと、余分な粉をしっかり落としてから揚げる。片栗粉が硬質なクリスピー層を作り、小麦粉が肉汁を内側に閉じ込めるため、お弁当に入れて時間が経っても驚くほど軽快な食感が持続する。