待機を原則とする発熱対応の中でも、一刻の猶予も許されない状況が存在します。体温計の数字がどうであれ、以下の「レッドフラグ(危険なサイン)」が1つでも認められる場合は、夜間や休日であっても直ちに救急要請(119番)または休日夜間急患診療所へのアクセスを行わなければなりません。
【直ちに救急要請を検討すべき危険なサイン】
- 意識が朦朧としている、呼びかけへの反応が鈍い、会話の辻褄が合わない
- 激しい息切れがあり、肩で息をしている、唇や指先が紫色(チアノーゼ)になっている
- 水分を全く受け付けず、半日以上排尿が確認できない(高度の脱水症状)
- 突然の激しい頭痛、首の硬直(あごを胸につけられない)、原因不明の発疹が急速に広がっている
- 激痛を伴う腹痛や胸痛が持続している
特に乳幼児や小児の発熱においては、観察の視点が大人とは大きく異なります。生後3か月未満の乳児が38.0℃以上の熱を出した場合は、重症細菌感染症の懸念があるため、機嫌の良し悪しにかかわらず即座の受診が原則です。幼児期以降の子どもでは、熱の高さよりも「視線が合うか」「水分を欲しがるか」「あやすと笑うか」といった活気の有無が生命的なバロメーターとなります。視線が合わずぐったりしている、呼吸がゼーゼーと苦しそう、けいれん(ひきつけ)を起こした場合は、躊躇せず救急医療を頼るべき局面です。
夜間や休日に「救急車を呼ぶべきか、翌朝まで待つべきか」判断がつかないときは、総務省消防庁が推進する救急安心センター事業(#7119)へダイヤルしてください。専門の医師や看護師が24時間体制で症状を聞き取り、緊急性の判定や受け入れ可能な医療機関の案内を行ってくれます。子どもに関する急な発熱であれば、小児医療電話相談(#8000)の活用が最も確実な道標となります。