逆流性食道炎の薬物療法は目覚ましい進歩を遂げています。日本消化器病学会の最新ガイドラインにおいても、第一選択薬として推奨されているのが胃酸分泌を強力に抑制する「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」や、さらに即効性と持続性に優れた次世代薬「カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB:ボノプラザンなど)」です。特にP-CABは服用初日から胃酸分泌を強力にブロックし、激しい胸焼けを速やかに鎮める高い治療効果を発揮します。
ドラッグストア等で購入できる市販薬「ガスター10」などのH2ブロッカーも一時的な症状緩和には有効ですが、重度の粘膜びらんを完全に治癒させる力はPPIやP-CABに比べて限定的です。市販薬を数日間服用しても改善しない場合や、服用を止めるとすぐに痛みがぶり返す場合は、自己判断での対症療法を中止し、医療機関で根本的な処方を受ける必要があります。